不埒な一級建築士と一夜を過ごしたら、溺愛が待っていました
ドキドキしつつもお腹が空いた私は、黒瀬さんの胸を押し、彼から逃げようとした。
「だ、だから、今、服を着ようと……」
「あぁ、下着は洗濯しといたぞ? もう乾いてるんじゃないか」
聞けば、私がお風呂に入ったり熟睡している間に、黒瀬さんはバイク便の手配、建設会社の担当とリモート打ち合わせ、洗濯までしてくれたらしい。
「なにもかもお任せしちゃって、すみません!」
「いや、どうせムラムラして寝れなかったからな」
「それも、すみません……」
「俺の伝え方が悪かったな。仮眠室はこの部屋を出て左なんだ」
「お風呂の左じゃなかったんですね」
よく見たら、ベッドの側机に読みかけの本や雑誌が置いてあったり、椅子に上着がかけてあったりと生活感があり、仮眠室でないことぐらいわかりそうなものだった。
「それにしても、寝ぼけた瑞希は凶悪だったな。かわいすぎて」
「すみません。眠すぎて頭がおかしくなってて……」
赤くなった私は謝り倒すしかできない。
黒瀬さんは私の頬を指で撫でて、甘い瞳で笑った。
「そのおかげで俺は役得だったけどな。好きな子が自分のベッドで待ってるなんて最高だろう」
(好きな子!?)
さらりと言われて、ボッと頬が燃えた。
音が聞こえそうなほど、心臓がばくばくしている。
それなのに、黒瀬さんはなんでもない様子で、「服を着てこい。飯ができたから」と私を解放した。
「だ、だから、今、服を着ようと……」
「あぁ、下着は洗濯しといたぞ? もう乾いてるんじゃないか」
聞けば、私がお風呂に入ったり熟睡している間に、黒瀬さんはバイク便の手配、建設会社の担当とリモート打ち合わせ、洗濯までしてくれたらしい。
「なにもかもお任せしちゃって、すみません!」
「いや、どうせムラムラして寝れなかったからな」
「それも、すみません……」
「俺の伝え方が悪かったな。仮眠室はこの部屋を出て左なんだ」
「お風呂の左じゃなかったんですね」
よく見たら、ベッドの側机に読みかけの本や雑誌が置いてあったり、椅子に上着がかけてあったりと生活感があり、仮眠室でないことぐらいわかりそうなものだった。
「それにしても、寝ぼけた瑞希は凶悪だったな。かわいすぎて」
「すみません。眠すぎて頭がおかしくなってて……」
赤くなった私は謝り倒すしかできない。
黒瀬さんは私の頬を指で撫でて、甘い瞳で笑った。
「そのおかげで俺は役得だったけどな。好きな子が自分のベッドで待ってるなんて最高だろう」
(好きな子!?)
さらりと言われて、ボッと頬が燃えた。
音が聞こえそうなほど、心臓がばくばくしている。
それなのに、黒瀬さんはなんでもない様子で、「服を着てこい。飯ができたから」と私を解放した。