毒舌おにいさんと天然おねえさん
体操のおねえさん
園田マリ、23歳。こう見えて苦労人の元グラビア系アイドル。歌は得意だし、アイドルグループの一員として歌手デビューしたこともあったけれど、全く鳴かず飛ばずで、芸能界の厳しさを身に染みて感じた10代後半。アイドルがダメならば、グラビアアイドルならば、と提案され、心機一転で写真を撮られる仕事を始めてみたけれど、なかなか無名から有名になることもなく、テレビに出演できるほどの知名度は得られなかった。
そんな時に、事務所が子供向け番組のうたのお姉さんの話を持ってきた。正直、それってどうなの? 需要が決まっているから、爆発的な人気は望めないけれど、一定数の需要と認知度は確実に得られる仕事だった。アイドル歌手にはなれなかったけれど、歌のお姉さんという歌手になろう、そう思った矢先。
事務所とテレビ局で行き違いが生じたらしい。決定していたお姉さんは、一般募集の素人に決まったらしいという話だった。私はつくづく運が悪い、そう思っていた。しかしながら、妥協案として、体操のお姉さんを創設したから、やってみないかと言われた。ここで断る理由はなかった。が、私はラブラブな彼氏がいたのだ。恋人と別れなければ、この仕事は他の人に頼むと言われた。私ではなくても人員はいくらでもこの業界にはいるのだ。断れば、他の人に決定するだけなのだ。彼氏と結婚しようと思っていたのだが、彼氏にそれとなく聞くと、結婚なんて考えていないという返事が返ってきた。結婚できるのかわからない男よりも、体操のお姉さんという道を私は選ぶ。
私は見た目が生真面目に見えないので、何となく、本気じゃないのかなという誤解を受けやすいのだが、いつだって本気だ。
本気で体づくりをして、腹筋は割れた。筋トレと柔軟体操は欠かさない。
もちろんマラソンも毎日する。
これじゃあ恋愛なんてする暇もありゃしないな。
ダンベルが恋人なんてちょっと寂しいじゃん。
そんな時に、事務所が子供向け番組のうたのお姉さんの話を持ってきた。正直、それってどうなの? 需要が決まっているから、爆発的な人気は望めないけれど、一定数の需要と認知度は確実に得られる仕事だった。アイドル歌手にはなれなかったけれど、歌のお姉さんという歌手になろう、そう思った矢先。
事務所とテレビ局で行き違いが生じたらしい。決定していたお姉さんは、一般募集の素人に決まったらしいという話だった。私はつくづく運が悪い、そう思っていた。しかしながら、妥協案として、体操のお姉さんを創設したから、やってみないかと言われた。ここで断る理由はなかった。が、私はラブラブな彼氏がいたのだ。恋人と別れなければ、この仕事は他の人に頼むと言われた。私ではなくても人員はいくらでもこの業界にはいるのだ。断れば、他の人に決定するだけなのだ。彼氏と結婚しようと思っていたのだが、彼氏にそれとなく聞くと、結婚なんて考えていないという返事が返ってきた。結婚できるのかわからない男よりも、体操のお姉さんという道を私は選ぶ。
私は見た目が生真面目に見えないので、何となく、本気じゃないのかなという誤解を受けやすいのだが、いつだって本気だ。
本気で体づくりをして、腹筋は割れた。筋トレと柔軟体操は欠かさない。
もちろんマラソンも毎日する。
これじゃあ恋愛なんてする暇もありゃしないな。
ダンベルが恋人なんてちょっと寂しいじゃん。