笑わない向日葵
「ヒマちん!!!」
「ちょっと、電車の中でしょう。大声出さないで」
太陽の大きな声に車内の人はこちらを見やる。
それに気づき向日葵は注意する。
すると太陽は両手で自身の口を塞いだ。
何…。この乙女な仕草。不良の癖に言うこと聞いてるし…。
向日葵は心の中でクスリと笑った。
「ねえ。ヒマちん…。今日、遊びに行こうよ。放課後」
なんで知らない人と遊ばないといけないの。
「やだ」
「えーーー!!!」
即答するとまた大きな声をあげ注目の的に。
それに気づいた太陽はまた両手で口を閉じた。