笑わない向日葵


「そして俺がタイヨーだ!」


もうよくわかった。南虎蒔高校の人の頭の弱さが。

ネーミングセンスにまで頭のよさって出るのね。


「わかった。で?告白は嬉しいけど付き合わないから」

「なんで!?」

「そもそも太陽は私のどこが好きなわけ?」

「え!全部!!」


ほらね…。


「とにかく付き合わない。スキン・スネーク・ムッキー。クレープご馳走様でした。じゃあ、私は帰るからあとはごゆっくり」


ガラッと家庭科室をでると太陽も追ってくる。


「ねー!なんで付き合ってくれないの!!」

「うるさい」

「俺と付き合ってよー」

「うるさい」

「俺、本当にヒマちんが好きなのに!」



【俺は向日葵が本当に好きだよ】



「うるさい!!もういい加減にして!男なんてうんざりなの!」


廊下に私の怒りの声が響いた、太陽は驚いた顔で私を見ている。


その顔を最後に私は走って逃げた。


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