笑わない向日葵
座るとコーヒーを出してくれる先生。
コーヒーは苦くて味の良さはわからない。
「佐藤…俺のこと好きでしょ」
「っ!?」
突然言われた言葉にドキリとする私。
嘘!バレてた!?いつ?なんで?どうしよう…
わかりやすく動揺する私に先生は笑った。
「大丈夫だよ。俺も佐藤のこと好きだから」
「え?///」
「両想いだ」
ニッコリ笑う先生。
「本当に?先生が私を好き?」
「俺は本当に向日葵が好きだよ」
初めての名前呼びにドクンと心臓が跳ねた。
でも私は知らなかったの。大人が平気で嘘をつくことを。