笑わない向日葵


「んっ…ふぁ///」


息継ぎもできないキスの嵐。

私はすぐに飲み込まれる。

口を開かれ、ぬるりと先生の舌が入ってくる。


「んんっ…あっ…せ、んせ」


苦いコーヒーの味。

大人の味。

いつの間にか眼鏡を外した先生はもう教師の顔ではない。


「いい?」

「…いいよ」


放課後、夕日が照らす先生の部屋で私はイケナイことをした。

高校一年生。まだ右も左もわからない未熟さ。

初めての恋。初めての男の人。

世間を知らない女の子が一線を越えた。

周りには言えないような人と禁断の恋に私は心ときめかすばかりだった。

それがどれだけイケナイことなのかも知らずに。

< 43 / 56 >

この作品をシェア

pagetop