中古物件
奇妙な同居生活
翌日太一が目覚めたのは最近あまりかいだことのない味噌汁の匂いがしたからだった。
目を覚ましてダイニングへ向かうと冨永が朝食を作っている途中だった。
テーブルの上にはタッパーに入れられたお弁当まであって唖然としてしまう。
「おはようございます」
爽やかな挨拶をされて一瞬うろたえる。
この家の住人が誰であるかわからなくなる感覚がしたからだ。
「お、おはよう」
ボソボソと口の中で挨拶をしてテーブルにつくと、すぐに炊きたての白米が出てきた。
おかずはお味噌汁と卵焼きと焼き鮭だ。
こんなしっかりした朝食を食べるのは久しぶりでゴクリと喉がなる。
味噌汁に口をつけてみるとインスタントでガッカリしたけれど、そもそもこの家に味噌はないので仕方ないことだと思い直した。
その他のだし巻き卵はふわふわで美味しくて、焼き鮭も最高だった。
太一が朝食を食べている間にお弁当が包まれ、さらには洗濯機が稼働しはじめた。
急に生活感が出てきた自分の家に戸惑いながらも、冨永に見送られて家を出る。
自家用車を運転しながらまるで夫婦みたいだなと、太一は苦笑いを浮かべたのだった。
目を覚ましてダイニングへ向かうと冨永が朝食を作っている途中だった。
テーブルの上にはタッパーに入れられたお弁当まであって唖然としてしまう。
「おはようございます」
爽やかな挨拶をされて一瞬うろたえる。
この家の住人が誰であるかわからなくなる感覚がしたからだ。
「お、おはよう」
ボソボソと口の中で挨拶をしてテーブルにつくと、すぐに炊きたての白米が出てきた。
おかずはお味噌汁と卵焼きと焼き鮭だ。
こんなしっかりした朝食を食べるのは久しぶりでゴクリと喉がなる。
味噌汁に口をつけてみるとインスタントでガッカリしたけれど、そもそもこの家に味噌はないので仕方ないことだと思い直した。
その他のだし巻き卵はふわふわで美味しくて、焼き鮭も最高だった。
太一が朝食を食べている間にお弁当が包まれ、さらには洗濯機が稼働しはじめた。
急に生活感が出てきた自分の家に戸惑いながらも、冨永に見送られて家を出る。
自家用車を運転しながらまるで夫婦みたいだなと、太一は苦笑いを浮かべたのだった。