中古物件
☆☆☆

正直冨永の料理を警戒していなかったと言えば嘘になる。
もしかしたら毒が仕込まれていて、外出中に急に息苦しくなって倒れてしまうかもしれない。

が、そんな不安は的中しなかった。
冨永が作った弁当もただおいしいだけで体調に異変は感じられなかった。

拍子抜けするとういか、なんというか。
公園のベンチで弁当を食べ終えてペットボトルのお茶で一息つくと体の緊張もほぐれて眠くなってくる。

太一はそのままベンチに横になり、目を閉じたのだった。
< 21 / 60 >

この作品をシェア

pagetop