一途な溺愛が止まりません?!〜従兄弟のお兄様に骨の髄までどろどろに愛されてます〜

22、従者二人の情事(★)

 主人たちが転移してる頃、シャイネンはぐったりと倒れているグレンツェンを蹴り飛ばした。

「いっ!!」
「痛いように蹴ったんだから痛くて当たり前よ」
「はぁ、お前……。うっ!」
「媚薬、盛られたの?」

 グレンツェンのスラックスはパンパンに張り詰めていて、顔は真っ赤になり苦しそうにしている。

「かなり強力な媚薬みたい、だな。んん。俺、毒薬関係は鍛えてるつもり、だったんだけど、な……」
「なんでこんな事したの……」

 シャイネンは何故敵をすぐさま攻撃しなかったのか問いただした。グレンツェンのしたことはある意味は正しいと言えるが、本当に正解かと言えばそうではない。彼女は好戦的な彼が何故このように相手に従ったか気になった。

「お前の命には替えられない、だろ……」
「ふぅん……。ねぇ、つらい?」
「当たり前、だろ……。ちょっと、向こう、向いてろ」

 シャイネンは素直にグレンツェンに背を向ける。部屋からはプリンツェッスィンや城仕えの魔法騎士たちが居なくなり、シャイネンとグレンツェン二人だけの静かな空間からは、何かを扱く音と彼の小さな喘ぎ声だけが聞こえた。

「はぁ、んん。全然収ま、んねぇ……」
「ねぇ」
「あ?」
「……私がやってあげようか?」
「は?」

 シャイネンは地べたに座ってるグレンツェンの前にしゃがみこみ、顕になってる肉棒をそっと掴み、扱いていく。

「どう? 気持ちいい?」
「ああ。んんっ、はぁ……。ああっ!」

 グレンツェンは易々と達してしまった。だが、またすぐに硬くなる。

「……全然収まらないじゃない」
「うるせぇ。媚薬が強いんだよ。もっと刺激がないと無理だ」

 シャイネンはなにか思うことがある顔をし、口を開いた。

「じゃあ……口でしてあげる」
「は?!」

 グレンツェンは目の前の仕事の相棒の発言を聞き、目を白黒させる。

「だから、フェラでイかせてあげるって言ってんの」

 シャイネンは少しだけ頬を染めた。

「……お前、キスしたことあんのか?」
「は……?」
「だから、キスしたことはあるのかって言ってんだよ!」
「あるわけないじゃないの! 姫様から好きな人としかしないでって言われてるんだからないわよ!!」

 いきなりキスの経験の有無をグレンツェンに聞かれ、シャイネンは啖呵を切る。

「あー! お前のファーストキスが俺のチンコとか許せねぇ!」

 グレンツェンはグイッとシャイネンの肩を引き寄せ唇を奪った。

「な! 何するの!?」
「謝んないからな! お前が俺のチンコとファーストキスするって言ったからいけないんだ!」

 シャイネンは顔を真っ赤にし、その仕事の相棒は謝るものかとぷいっとそっぽを向く。

「チンコチンコ言うな!! もう! ……早くやるわよ!」

 そっとグレンツェンの欲棒を口に含んだシャイネンは、丁寧にれろれろと裏筋を舐めたり、先端をちゅぱちゅぱと口に含みながら手で扱き、御奉仕していった。

「ひもちひひ?」
「やば……口まんこ気持ちよすぎ……」
「ひょうないにひゃしていいひゃらね……」
「御奉仕、し過ぎ、だろ!! んんん!」

 シャイネンは口内に出すことを促し、グレンツェンは彼女の温かい口の中に射精する。しかし達してもまた硬くなるそれにシャイネンは苛立った。

「全然収まらないじゃない!」
「やっぱ挿入れなきゃダメかもな……」
「誰かに頼むの……?」

 グレンツェンはボソリと言い、シャイネンは彼を見つめる。

「それしか方法ないだろ……。なぁ、この時間でも娼館やってるか?」
「……私がやる」

 グレンツェンは目の前の少女の発言に先程よりさらに目を白黒させた。

「お前意味わかってんのか?!」
「は? しなきゃアンタが辛いでしょ?」

 シャイネンは冷たい目線をグレンツェンに向ける。それと反して彼は慌てた様子を見せた。

「俺は将来の伴侶としかしないって坊と約束したんだよ! つまりだな、お前とするってことは、お前と結婚するってことなんだよ!」
「はぁ?! 意味分かんない! そんな私とするのが嫌なら一生おったててろ!」

 目の前の青年に自分との行為を拒否されたと思ったシャイネンは苛立つ。

「嫌なわけないだろ! 〜!! だから、一度したらもうお前のこと離してあげられないくらい好きなんだよ、分かれよ!」
「わ、分かるわけないでしょ?! さっきから言ってることめちゃくちゃよ!」

 グレンツェンにここまでどストレートに気持ちを伝えられたのは初めてで、シャイネンも顔を真っ赤にして柄にもなく動揺した。そしてグレンツェンに手首をぐいっと掴まれる。

「なぁ、このまま俺として俺の妻になるか、俺に犯されて孕むのどっちがいい?!」

 グレンツェンに射抜くような目で見つめられ、シャイネンは溜息をつき口を開いた。

「アンタって本当馬鹿。そんなプロポーズしたら普通絶対振られるわよ……。じゃあ、選んであげる」

 シャイネンは銀髪銀目に戻り、グレンツェンに跨り彼を俯瞰する。そして彼女は彼を見つめ、口を開いた。

「アンタとして、孕むから妻にして。アンタみたいな馬鹿の妻、私くらいしか務まらないわ。大体、好きな人とじゃなきゃこんな事しないわよ。姫様にも好きな人とじゃなきゃキスもセックスもするなって言われてるもの」

 シャイネンは顔を赤らめぷいっと顔を背ける。

 グレンツェンは跨っていたシャイネンをくるっと向きを変え組み敷き、手を頬に添えた。

「一度しか言わないから、耳かっぽじいて聞けよ。お前が、シャイネンが好きだ。この世の〝ヴァール()〟よりも大切で、愛してる。もう二度と言わないが、この気持ちが変わることはないからな。俺と結婚して、同じ宿命を背負ってくれないか」

 グレンツェンのプロポーズの言葉を聞いて、シャイネンはふわりと笑う。

「私も一度しか言わないからね。アンタが、グレンツェンが好きよ。この世の〝プリンツェッスィン()〟よりも愛してるわ。私も気持ちが変わることはないわ。私をあなたの妻にして。背負ってるものを半分頂戴」

 二人は目をそっと瞑り、キスを交わした。そしてゆっくりと絡むように唇を合わせていく。

「んん」
「ん、はぁ……」

 何度も交わしていき、キスは段々と深くなった。舌を絡ませ、扇情的な口付けを交わす。唇が離れると銀の橋が架かった。

「シャイ、愛してる」
「グレン、私も」

 グレンツェンはシャイネンを一糸まとわぬ姿にし、自身も服を脱ぎ生まれたままの姿になる。

 そして太ももを撫で上げ、秘所に手を添えた。

「キスだけでもうぐちょぐちょじゃねぇか。お前ってハニートラップにも向いてるかもな。でも! やらせねぇからな! 俺以外の男と寝るとかぜってぇ許さねぇ!」

 グレンツェンはシャイネンを射抜くように見る。

「はぁ?! アンタ以外となんてしないわよ! 寧ろアンタこそ私以外とするんじゃないでしょうね?!」
「はぁ?! そんな軽い男だと思ってんのかよ?! そんだったら百戦錬磨になってるわ!」

 仕事の相棒もとい今は将来を誓い合った人に真剣な瞳で見つめられ、シャイネンはふふっと吹き出した。

「……そうね。私が好きすぎて童貞拗らせてるんだものね」

 グレンツェンは少し不機嫌そうな顔になり、頬を膨らます。

「初めてだから、優しくしてね?」
「言われなくても優しくするし。二度と忘れられないように抱いてやるよ」
「お手並み拝見ね」
「バーカ。……愛してるよ、シャイ」
「うん。私も愛してる」

 グレンツェンはシャイネンの秘芽をくにくにと嬲りながら、指を抽挿した。一本、また一本と指を増やしていく。パラパラと指を動かしたり、腹の方に指を曲げ、シャイネンの良いところを責めていった。

「ああん、グレン! んんん!」
「イっていいんだからな。イけ、シャイ」
「――!!」

 シャイネンは声にならない声を上げて達し、ビクンビクンと打ち上げられた魚のように痙攣する。

「えっろ……。やべぇな、我慢できないかも」

 グレンツェンはズルリとシャイネンの泥濘から指を抜き、てらてらと愛液が付いた指をつーっと舐めた。目の前の美丈夫の戦場的な光景を見て、シャイネンは更にどろりと蜜を漏らす。

「我慢しなくていいわよ……。もう大丈夫だから」
「そういう訳にはいかないだろ。初めてなんだからちゃんと解さないと」

 ガバッとシャイネンの両膝を左右に広げ、顔をとろとろの泥濘に(うず)めた。

 そしてそこを指で左右に開き、ぺちゃぺちゃとその薄桃色の果実を啜っていく。

「んん! グレン! やぁ! ああん!」
「やぁじゃないだろ。イイんだろ?」
「やあん!」
「こういうときも素直じゃないな。素直じゃないやつにはお仕置だ」

 舌でシャイネンの良いところを嬲りながら、指をちゅこちゅこと抽挿した。

「あっ、ああ! やぁん! ああ――!!」

 何度もイくシャイネンはとうとうぷしゃっと潮を吹いてしまう。

「体は素直なんだけどな……。早く『グレンだいちゅき、貴方の赤ちゃん欲しいの、孕ませて?』って言わせてぇな〜」

 グレンツェンはそんな妄想をしながらにやりと笑い、自身の唇をぺろりと舐めた。

「あ、悪趣味! そんな、こと、あん、死んでも、んん、言わないんだからぁ」
「言えよ……。言わないと挿入れてやんねぇ」

 グレンツェンは愛しい人の泥濘を指で厭らしく抽挿しながらシャイネンの唇を自分のそれで塞ぐ。脳も痺れさせる濃厚なキスは彼女の思考能力も低下させていった。

「ふぅう、ああん、意地悪ぅ」
「挿入れて欲しいん、だろ?」

 シャイネンはキスと愛撫で何度も何度も達し、イくことで頭がいっぱいになっていく。

「言えよ。言えたらご褒美に挿入れてやるから」
「ふぇえ。バカぁ」
「ほぉらぁ」
「――――!!」

 グレンツェンは抽挿を早くし、ぐちょぐちょと音を立てシャイネンを急かしていった。とうとうシャイネンは目に涙をうかべ、はひはひと浅い息をし、体をビクンビクンと痙攣させ今日一番深く達する。

「素直になれよ、シャイ……」

 グレンツェンはシャイネンの額に自分の額をつけ懇願した。

「グレン……だいちゅき。貴方の赤ちゃん、欲しいのぉ。私をママにして。孕ませてぇ」
「思ってた以上に、最高かよ!」

 シャイネンの泥濘にグレンツェンは自分のそそり立つモノを思いっきり深くバチュンと音を立て挿入れる。

「やっべぇ……気持ちよすぎ……もう射精()そう……」
「グレン、射精()して? 赤ちゃん作ろ?」
「ああ、もう! お前堕ちるの早すぎだし、破壊力あり過ぎ!」

 二人しか居ない部屋には、お互いの愛液が混ざる淫猥な音と肌と肌がぶつかる音が響いた。

「グレンすきぃ。大好きぃ」
「はいはい、俺も好きだよ。愛してるよ」

 シャイネンに大好きと言われ、グレンツェンはむず痒くなる。素直になった彼女を可愛いと思い頭をポンポンと撫でながら微笑した。

「早くぴゅっぴゅっして? グレンの赤ちゃんミルク飲みたいよぉ」
「お前さぁ、どこでそういう煽り文句覚えてくんの? 心配になるんだけど……」
「ダメ、だった?」
「んや、ダメじゃねぇし、エロいからいいんだけどさ……。誰かに教えこまれたのかなってイラつく」
「グレン……可愛い。ヤキモチ?」

 シャイネンはグレンツェンの首に手を回し、ギュッと抱きつく。

「そうだよ、ヤキモチ! 夫の知らないところでエロい事覚えてくる妻にはお灸据えないとなぁ。で、誰から教わったんだ? まさか男じゃないだろうな?」
「……本よ? 誰からも教わってないわ。これからこういう事は、グレンが教えてくれるんでしょ?」

 シャイネンは目を潤ませ、愛する人にお強請りをした。

「あったりめーだろ。これからビシバシ教えこんでやるから覚悟しろよ」

 二人は目合いながら、深く深く口付けをする。一つに溶け合うように肌を重ね、それは更に激しくなった。

「あっあ! グレン! ダメ、来ちゃう!」
「そう言うのは、イくって言うの!」
「イくっ! イっちゃう――!」
「「――――!!」」

 二人は同時に果て、シャイネンの腟内にはグレンツェンの白濁としたものが注がれる。吐精して小さくなったものを彼女から抜き出し、そこからはどろりと彼の精が溢れ流れた。

 グレンツェンは深く達しはひはひと浅い息をしてるシャイネンのお腹に手を添え撫でる。

「俺は出来ても良いんだからな……」

 そしてシャイネンに聞こえない声でそう呟いた。
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