玉響の花霞 あなたにもう一度恋を 弍

冷蔵庫からミネラルウォーターを
持ってきた筒井さんが私の体を
起こすとそれを飲ませてくれ、
残りを一気に飲み干した。


すると裸のまま抱き抱えられると、
有無を言わさずお風呂場に行き、
そのまま外の露天風呂に入ったのだ


恥ずかしいけど体に力が入らない‥


優しく抱いてくれたとは思うけど、
やっぱり色々が激し過ぎて腰が立たないし意識もぼんやりとしている


軽々と抱き抱えられたまま
筒井さんにもたれるようにして
温泉に浸かると、私の頬に触れた手が
またそこを撫でた


『‥‥大丈夫か？』


「はい‥‥何とか‥‥」


『フッ‥‥あれだけ暴れたらな‥』


軽く唇にキスを落とされると
先ほどの行為を思い出してまた
顔が赤くなったのだと思う。


喉を鳴らして笑う余裕な筒井さんとは
違って、結局出る時も抱き抱えられ
バスタオルで体まで拭いてもらい
備え付けのバスローブを着せてもらった


何から何までテキパキと行う筒井さんに
歯を磨きながら髪まで乾かしてもらい
疲れてる人にやらせてしまい
少し申し訳なくなる


「すみません‥‥
　ありがとうございます。」


座ったままスキンケアをまたする私の
横で美味しそうにビールを飲んだ後
歯磨きをしていた筒井さんが、
頭を優しく撫でてくれた


『無理言って抱いたのは俺だからな。
　まだ明日もある、今日はもう
　ゆっくり寝よう。』


「はい‥‥」


体が温まったのかウトウトとしてきた
私をまた抱き抱えると、そのまま
朝まで起きることなく筒井さんの
腕の中でぐっすり眠ったのだ。



次の日目が覚めると、まだ筒井さんの
腕の中ということが分かり、寝息が
聞こえてきたのでもう少し眠ることにした私達は朝食ギリギリまで寝てしまい、
慌てて着替えることになった。



『「いただきます。」』


炊き立ての白米を土鍋からよそい、
見事に並べられた白米のためのおかずに
筒井さんは朝から2回もおかわりをした


焼き魚や自然薯、梅干しや鱈子、
だし巻き玉子、生シラスなど、沢山の
付け合わせが少しずつ並べられた
豪華な朝食はシンプルだけど、1番
ご飯が美味しく感じられる


パンも勿論美味しいんだけど、
ご飯は毎日食べても飽きないから
筒井さんも向こうでもっと食べられると
いいな‥‥


『せっかくだから散策がてら街に
　行こうか。』


「はい、嬉しいです。」


急いで洗面スペースで準備をしていると
さっきは気付かなかったけど、
体に残された沢山の痕に一気に
顔が火照ってしまったのだ


襟元がギリギリ見えないスタンドネック
タイプのシャツならいいかな‥‥


朝食の時に着てた服はカットソーだから
見られてたと思うとまた恥ずかしくなる