玉響の花霞 あなたにもう一度恋を 弍
本当に優しい子なんだと思う‥‥
好きな人がフリーになって喜びたい
気持ちよりも、菖蒲が傷付いてないか
心配してる気持ちが伝わるから。
偶然だったけど、今日はこの
3人で良かったのかもしれない。
私と2人だとしんみりして
思い出して泣いたりしてしまってたと
思うし、菖蒲も楽しそうだったから。
「ほら、先に乗って?」
よろけるほど酔っ払い眠ってしまった
菖蒲をタクシーに乗せると、
運転手さんに少しだけ待ってもらい
杉浦君と話した。
「杉浦君、きょうはありがとう‥‥。
菖蒲のことで多分かなり
ビックリさせてしまったのに、
付き合ってくれて嬉しかった。」
『いえ‥‥俺‥‥先輩と
今はまだ恋人になりたいとか
そういうんじゃないんです。
欲を言えばそうですけど、まだ
犬塚さんに意識してもらえる存在
じゃないと思うのでこれからだと
思ってます。誘ってくださって
ありがとうございました』
スヤスヤ眠る菖蒲を外から
眺める眼差しに、応援したいなって
心から思えた。
歳下ということもあるけど、
本当に好きなら年齢なんて関係ない‥
そう思ってる‥‥
お店の前で別れた後、
菖蒲の家に向かい、なんとか着替えさせてベッドに寝かせた。
『うん‥‥霞?』
「なに?起きた?」
『‥‥ありがとう。今日すごく
楽しかった‥‥‥』
目尻から涙を流した菖蒲の頭を
撫でてあげると、我慢していたのか
泣き始めたので落ち着くまでそばにいて
手を握った。
筒井さんと別れることになったら
私は菖蒲のように笑ってご飯なんか
食べられないかもしれない
あの温もりを知ってしまう前と後では
失った時の悲しみの大きさなんて
相当違うと思う。
菖蒲は一度も彼の悪口を言わなかった。
誰かのせいじゃなく、この別れは
自分が招いた事だと‥‥
私もそんな日がもし訪れたとしても、
きっと筒井さんを責めることは
ない気がする。
何がきっかけで別れることに
なるかは分からないけど、
今までそばでしていただいた多くの
ことは全て嘘じゃないから。
寝息が聞こえてきた菖蒲の目元を
ティッシュで押さえながら、
大切な親友が次もいい恋が出来ますようにと願った。
「おやすみ‥‥菖蒲‥」
好きな人がフリーになって喜びたい
気持ちよりも、菖蒲が傷付いてないか
心配してる気持ちが伝わるから。
偶然だったけど、今日はこの
3人で良かったのかもしれない。
私と2人だとしんみりして
思い出して泣いたりしてしまってたと
思うし、菖蒲も楽しそうだったから。
「ほら、先に乗って?」
よろけるほど酔っ払い眠ってしまった
菖蒲をタクシーに乗せると、
運転手さんに少しだけ待ってもらい
杉浦君と話した。
「杉浦君、きょうはありがとう‥‥。
菖蒲のことで多分かなり
ビックリさせてしまったのに、
付き合ってくれて嬉しかった。」
『いえ‥‥俺‥‥先輩と
今はまだ恋人になりたいとか
そういうんじゃないんです。
欲を言えばそうですけど、まだ
犬塚さんに意識してもらえる存在
じゃないと思うのでこれからだと
思ってます。誘ってくださって
ありがとうございました』
スヤスヤ眠る菖蒲を外から
眺める眼差しに、応援したいなって
心から思えた。
歳下ということもあるけど、
本当に好きなら年齢なんて関係ない‥
そう思ってる‥‥
お店の前で別れた後、
菖蒲の家に向かい、なんとか着替えさせてベッドに寝かせた。
『うん‥‥霞?』
「なに?起きた?」
『‥‥ありがとう。今日すごく
楽しかった‥‥‥』
目尻から涙を流した菖蒲の頭を
撫でてあげると、我慢していたのか
泣き始めたので落ち着くまでそばにいて
手を握った。
筒井さんと別れることになったら
私は菖蒲のように笑ってご飯なんか
食べられないかもしれない
あの温もりを知ってしまう前と後では
失った時の悲しみの大きさなんて
相当違うと思う。
菖蒲は一度も彼の悪口を言わなかった。
誰かのせいじゃなく、この別れは
自分が招いた事だと‥‥
私もそんな日がもし訪れたとしても、
きっと筒井さんを責めることは
ない気がする。
何がきっかけで別れることに
なるかは分からないけど、
今までそばでしていただいた多くの
ことは全て嘘じゃないから。
寝息が聞こえてきた菖蒲の目元を
ティッシュで押さえながら、
大切な親友が次もいい恋が出来ますようにと願った。
「おやすみ‥‥菖蒲‥」