天使♡と悪魔★はお嬢様を溺愛する
…その日の夜…
龍崎はいつも通り私をパジャマに着替えさせてくれる。
もう何回も着替えをしてくれているが、なかなか慣れない。
毎回、顔が赤くなり俯いてしまう。
「恵美様、お顔が赤いですよ…お着替えがそんなに恥ずかしいのですか?」
「は、恥ずかしいですよ!」
「…可愛らしいですね。」
龍崎は普通にしていても、端正な顔立ちの男性だ。
アニメであればバックに花が一面に描かれているだろう。
不思議な色気も兼ね備えている。
そんな彼にジッと見つめられては、さらに顔も耳も真っ赤になり、心臓はうるさく音を立てる。
「…龍崎、そんなに見ないでください!」
「何故でしょうか?」
「…だって…あなたの顔で見られると…」
「…ほう…私の顔に緊張するのですか?」
「…そうです…その…整っていて…か…かっこいいので…」
私は小さな声でボソボソと伝えた。
それを聞いて、龍崎は口角と片眉を上げて、妖しく微笑んだ。
「…では、私の顔は少なくとも恵美様は嫌いではないと、喜んでよろしいのでしょうか?」
「…そんな恥ずかしいことを、言わせないでください!!」
その言葉を遮るかのように突然口が塞がれた。
何が起こったのか、すぐに状況がつかめない。
唇に何か柔らかく温かい感触。
「んっ…んんん」
次の瞬間、やっと状況に気がついた。
龍崎にキスされている!
「ギャ…アアア!!!」
私は慌てて龍崎から離れた。
「恵美様があまりにも可愛らしいので、思わず口づけておりました。」