この夏の楽しさは、きみが教えてくれたから
しばらくすると、夕方を知らせる大きなチャイムが鳴った。


「じゃあ、帰るか。」

『うん。』

ゆっくり、岩場を降りて海岸を通っていく

道路を渡りきって、駄菓子屋の前に着いた。


私と彼の帰り道は、真逆の方向だ。


「なぁ、明日も同じくらいの時間で。」

ぶっきらぼうに彼は呟いた。

『うん、わかった。』

約束するのが不思議と嬉しくて、思わず顔が緩みそうになるのを抑えた

スマホを持たない彼と待ち合わせる方法だ。



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