この夏の楽しさは、きみが教えてくれたから
「ただいまー。」
ガラッと大きく玄関ドアを開けて、母は中に進んで行く。私も後ろから追いかけた。


「あら、早かったね。千夏っちゃんも、おかえり。」

『ばあちゃん、ただいま。』


ばあちゃんは椅子に座り、新聞を広げて読んでいた。

「ジュースが冷蔵庫にあるから、選んで飲んでいいよ。」

『うん、ありがと。』

荷物を降ろして、炭酸ジュースを手に取って勢いよく飲み込んだ。

シュワっと弾けて、喉が心地よい。







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