一生分の、恋をした
夜が明け、朝6時。
眠っていた綾人が目を覚ますと、詩と綾人のことが気がかりで帰宅していなかった萌音が、点滴の交換をしようとしていた。
「…長田さん…悪い。迷惑かけた」
体を起こしながら萌音に伝える綾人。
「先生、まだ休んでいてください!とても顔色が悪いです」
「…いや、あいつの様子を確認しないと…」
ベッドから降りようとする綾人を止めようと、萌音は向かい合う。
「詩ちゃんのことは、私たちがしっかり見ていますから…」
「俺は大丈夫だから。ありがとう」
きっぱりとした口調で壁を作りながらも、普段あまりしない作り笑顔で無理に萌音を安心させようとする綾人。
好きな人が弱っていく姿をこれ以上見ていられない萌音。
しかし、綾人が命を懸けて詩を救おうとしていることもわかる。
綾人が出て行った処置室で、静かに涙を流しながら、自分の気持ちを押し殺す萌音だった。
眠っていた綾人が目を覚ますと、詩と綾人のことが気がかりで帰宅していなかった萌音が、点滴の交換をしようとしていた。
「…長田さん…悪い。迷惑かけた」
体を起こしながら萌音に伝える綾人。
「先生、まだ休んでいてください!とても顔色が悪いです」
「…いや、あいつの様子を確認しないと…」
ベッドから降りようとする綾人を止めようと、萌音は向かい合う。
「詩ちゃんのことは、私たちがしっかり見ていますから…」
「俺は大丈夫だから。ありがとう」
きっぱりとした口調で壁を作りながらも、普段あまりしない作り笑顔で無理に萌音を安心させようとする綾人。
好きな人が弱っていく姿をこれ以上見ていられない萌音。
しかし、綾人が命を懸けて詩を救おうとしていることもわかる。
綾人が出て行った処置室で、静かに涙を流しながら、自分の気持ちを押し殺す萌音だった。