聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました

「それがどうして神学校では感じられたんだろう?」
「実は教会は神聖力があまり強くないんです。人の手で造った偶像を祀っているだけですから。それに対して神学校は神聖力を放出している滝のそばに建てられていて、」
「滝……」
「ほかにも神聖力の出るスポットはありますが、私でも感じられるほど神聖力が強い場所で、私が初めて祈りを捧げたのが神学校だったんです。神聖力というものがわかってからは、場所がどこだろうと自然魔力に紛れることなく感じられるようになりました」

 マルティーナは『ここ、アンダルイドでも』と付け足した。

「神聖力が強い場所でなら、我々でも感知できる可能性がある? あるいは自然魔力のように呪文でアクセスできるとか?」
「わかりませんが、ルーボンヌはそういう場所は厳重に管理されていて、自由に出入りすることはできません。ましてや外国人では許可が下りないかと……」

(まあ、そうだろうな)
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