聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました

「ルーボンヌ以外、できればアンダルイドでも神聖力の強い場所はないのかな? 神聖力を感じるきっかけになれるような」
「どうでしょう……さっきもいいましたが、教会はさほど……」

(あそこなら……!?)

 ルーカスの頭にある場所が閃いた。
 ヴァレリア所縁のあの場所──

「なら、聖女が暮らしていた宮殿はどうでしょうか? あそこは今でも聖女のかけた神聖魔法の効果が残っている」

 マルティーナは首を傾げた。
 
「神聖魔法は神聖力が形を変えたものですから、それで神聖力を理解できる可能性はゼロではないかもしれません。ですが、本当に魔法が残っているんですか?」

 しかし、ベルナル先生は子どもみたいに目を輝かせた。
< 121 / 220 >

この作品をシェア

pagetop