聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました
勉強会なら、初回だけでなくそれ以降もウーゴが来られなくて、ふたりきりになる日がぽろぽろとあった。
しかし、勉強内容について話せばいいとわかりきっているので、話題に悩む必要もなかった。
とそこまで考えたところで、思いついた。
(そうだわ。前期試験の結果を簡単に報告して、勉強を教えてもらったお礼を伝えるのにちょうどいい!)
ごく当然のようにさらっと学年主席を取ってしまえるルーカスからしたら、ごく平凡な成績に映るかもしれない。
(そういえば、入学式で新入生代表として壇上に上がっていたんだった。あれは王子だからではなく、入試でトップだったからなんだわ)
身分は関係ないと謳っている学院の入学式なのだから当たり前のことなのだが、マルティーナはそのことに改めて気がついた。
マルティーナのほうはというと、筆記試験はまずまずの成績だった。
自然魔法の教育を受けたことがなかったマルティーナの成績にしては、快挙ともいえる。
どう考えてもルーカスのお陰だ。