聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました

 実技との総合では、かなり上位に食いこめるのではないか。

(これなら学院を卒業した後も、魔法使いとしてアンダルイドで安定した就職先が見つかるかしら……)

 気が早いのはわかっていたが、それでも期待が膨らむ。

(私がこの国で仕事を探すとしたらどんな? 2年生からの専門属性は、それを踏まえた上で選択したいわ。それも相談してみようかしら……)

「あっ、いっけなーい!」

 驚いたせいで、ひとり言にも拘らず大きな声が出てしまった。
 けれど、外出の届出も出さなければならないというのに、時刻は5分前に迫っていたのだ。
 遅刻などしてしまったら、身だしなみ以上のマナー違反だ。
 マルティーナは部屋を飛び出した。
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