聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました

 最初にできた友人が近くにいてくれるのは、素直にうれしい。

「お互いの部屋を行き来はできたりするのかしら?」
「大騒ぎして迷惑かけたりとかしなければいいでしょ。絶対遊びに行く!」

 パウラは、まるでイタズラでも計画しているかのように忍び笑いをした。

「女子は楽しそうでいいなー」

 ウーゴも合流し、3人が歩き始めると、ほどなくして男子寮の前に到着した。

「じゃあ、どうせまた明日にでも会うことになるんだろうけど、またなー」

 明日は入学ガイダンスがおこなわれることになっている。
 ちなみに、入学式は明後日だ。

 ウーゴは荷物を抱えたまま手首から先だけ振ると、男子寮の中へと消えていった。
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