聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました
「それはどんな魔法ですか!?」
「浄化と祝福魔法です。それと治癒魔法についても、もっと効果を高められそうな予感がします」
「効果を高める?」
「はい。吸収する神聖力の量も、作り出す治癒魔法の種類も同じなんですが、体内で治癒魔法にするときに神聖力を最大限利用するというか、増大させるというか……」
学院長もベルナル先生も呆れていたのではなく、聞き入っていた。
しかし、マルティーナの声は徐々に小さくなって、とうとう消えてしまった。
「私おかしなことを言ってますよね……」
そう誤解したのは、マルティーナ自身が普通ではありえない状況になっている、と自覚しているからなのだろう。
学院長は我に返った。
「マルティーナ君、検証しましょう! ベルナル先生、お願いできますか?」
「もちろんです! 治癒魔法についてはこれまでのデータとも比較もできますし」