聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました
以前ルーカスから、マルティーナが望めば先生方が『研究助手として学院に残ってほしがりそう』だと聞いてから、ずっと考えていたことだった。
研究対象にされたままでなく、マルティーナが研究する側になれないかと。
マルティーナは、留学の条件が『学院の研究に協力する』ことであり、そのための神聖魔法の使用の許可しかもらっていないことを懸念していた。
たとえ卒業後であっても、学院の外で神聖魔法を使って勝手なことをした場合どうなるか。
マルティーナのやりたいことは、間違いなくルーボンヌの教会にとって商売の邪魔になる。
しかし、逆に帰国させ、教会所属にしたなら──
ぞっとする。
ヴァレリアのように、体を壊すまで使役させられそうだ。
『学院の中で研究・開発した』という看板がほしい。