聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました
(ウーゴさんって……やっぱりそういうことなのかしら?)
薄々感じていたことだった。
お節介をするつもりはない。
けれど、ルーカスが言ったように、勉強のことだけ、ライバルを通り越して、まるで親の仇のように接する必要はないと思う。
「もしパウラも加わってくれて、みんなで勉強できたら、きっと楽しいし心強いわ」
「そ、そうかな?」
「そうよ。これ以上はないってくらいの最強チームになると思うわ……と言っても、リーダーは私じゃないけど」
マルティーナはちろっとルーカスを見た。
リーダーはどうしたって、学年トップのルーカスだ。
ルーカスは独りごちる。
「最初はふたりだったのに、いつの間にか4人か……」
「えっ? 聞き取れなかったんですが、今何て……?」
「いいや、何でもない。ただ人数が増えたなと思っただけだ」
留学前に憧れていたのは、まさにそれだった。