聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました

「期待させてごめんなさい」
「いいって。謝ってもらうことじゃないし」

 マルティーナたちはすでに食べ終わっていたが、席を立つタイミングを逸していた。
 そこに、上級生と思われる、いかにも食堂を使い慣れている学生たちが次々にやってきた。
 それはいいきっかけになった。
 
「そろそろ混んできたね。戻ったほうがよさそう」

 皆で立ち上がり、食器を返却口に片付けに向かった。

「あー、それにしても、アンダルイドの食事はおいしかった!」

 マルティーナもパウラとちょうど同じことを思っていた。

「優しい味付けで食べやすかったわね」

 しかし、それを聞いたアンダルイド人の4人は目配せし合った。

「ふたりには言っておこうか?」
「そうだね。洗礼をくらうのは可哀想だもん」

 マルティーナとパウラは、首を傾げ合った。

「どういうことなのかしら?」
「そういうのって、すごく気になっちゃう」
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