聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました

「寮の部屋とは反対に、クラスのほうは見事に均等にバラされちゃったね」

 恐らくこうなることを知っていたのだろう。

 ざっと確認したところ、留学生は各クラスにおおよそ男女1名ずつが振り分けられているようだ。
 このときになってウーゴも同じB組なことを発見した。

「もしクラスで困り事が出てきたら、ウーゴを頼ればいいよ」
「ええ、そうするわ。パウラのほうはどう? E組に知り合いはいる?」
「いなーい」

 けれど、不安がっているふうでもない。

 マルティーナもまた、パウラなら大丈夫な気がした。
 すぐに友人を作ってしまうことだろう。
 マルティーナがパウラと友達になったきっかけも、パウラが作ってくれたのだから。
< 50 / 220 >

この作品をシェア

pagetop