聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました
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突如としてホールは厳かな空気に包まれた。
開式が宣言され、学院長の式辞が始まった。
型通りのお祝いのあとには、壮大なスケールの話が続いた。
「諸君はアンダルイド王国、ひいては世界の発展に貢献するために、今後研鑽を積み……」
(皆そんな高い志を抱いてこの学院に入学してきているのかしら? だとしたら、私はとんでもなく場違いなのだけど……)
それまでルーボンヌを出られるなどと、考えたこともなかった。
しかし、アンダルイドから留学の提案を受けて、自分の選択次第でその未来が拓けることを知った。
すぐさま、行ったこともないアンダルイドという国に強烈に魅かれた。
どうしても行かなければならない、という強迫観念といってもいいほどの想いに取り憑かれた。