聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました
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しかし、そのいい気分はあっさりと翌日には消え失せることになった。
「歓迎パーティーのメイン料理? 普通においしかったみたいだよ」
「普通……」
(そうか。マルティーナは、本来であればタローロが出されるはずだったことを知らないから……)
ウーゴはルーカスががっかりしたことを瞬時に察した。
「あっ、でも俺は感激しまくったよ!」
「ならよかった……」
「そんなに落ち込むなよ。マルティーナさんだって、『おいしい』って言ってたよ」
「『普通に』な」
王子特権を使ってまで得られた評価が、『普通においしい』なのだ。
落ち込まないほうが無理だ。
「仕方ないよ。彼女は貴族らしいから、ああいう上等な肉は食べ慣れてるんじゃないか?」
(そうかもしれないが、ヴァレリアが特に好んでいた味付けにしてもらったはずなのに、おかしいじゃないか……)