聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました
しかし、ウーゴはそのことに疑問を抱いてはいないようだ。
もしかしたら、神聖魔法の使い手について知識をもっていないのかもしれない。
ルーボンヌ神国内ではどうか知らないが、少なくとも他国の者が神聖魔法の恩恵を受けたければ、コネクションとひと財産が必要となる。
学院内においてはどうでもよいことだから確認していないが、普段の言葉遣いや会話の内容から、ウーゴは庶民だと推定される。
これまで神聖魔法とは全くの無縁で暮らしてきたとしても、何ら不思議ではない。
マルティーナが両魔法を使えることについては、これ以上ウーゴから訊けることはないと判断した。
「次の質問に移るが、『自然魔力にアクセスするための呪文詠唱が要らない』というのは? なら、どうやって魔力を入手していたんだ?」
「それ、それ!」