聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました
魔法使いが自然魔法を使用したければ、まず呪文を唱えて自然魔力にアクセスする必要があるが、その際には魔法使い自身の魔力を必要とする。
マルティーナの場合は呪文詠唱は不要だが、やはり自然魔力を取り込む際に、マルティーナ自身の魔力を消費している。
自然魔力さえ無尽蔵にあれば、いくらでも魔法が使えるというものでもない。
魔法使いがガス欠を起こせば、魔法は不発となる。
園芸部では、魔法使いの魔力を回復させる効果のある薬草を研究・栽培しているそうだ。
「マルティーナは何か部活に入らないの?」
「私は……そうね」
「放課後暇じゃない?」
「うーん、そこのところがはっきりしていなくて……」
神聖魔法の研究に協力することは内密に、という取り決めがなされている。
「ね、もし収穫の時期に手が空いてたらでいいから、手伝いに来ない? 部のメンバーだけだと人手が足りなくて、臨時の募集をかけることがあるんだって」
「それならできるかもしれないわ」
「じゃあ、そのときになったら声をかけるね!」