君と最後の夜の花

いつもと変わらぬ天井の下目が覚める。
まだ昨日の事が忘れられない。

簡単にOKしてしまったけど本当によかったのだろうか。
そんな考えを繰り返して小一時間が経つ。

花火大会、何着ていこう。
いや、付き合ってもないのにそんな事考えるのはおかしいか。
第1お洒落したところで、、
そんなことを思いつつもクローゼットを漁り出す自分がいた。

こういう時はスカート?いや、それは明らかに狙ってるみたいな感じに見られるかな。
スーツもパンツスタイルだし、やっぱズボンが無難かな、
でもいつもと違う自分も見てほしい。
トップスはどうしよう、肩出しとかはちょっとやり過ぎかな?でも少しでも意識してくれたら、、
彼に見てもらいたい自分と意識しすぎな自分で葛藤していた。

そして奥へ奥へと探るクローゼットの中で思いがけない苦い思い出に出会った。


「あ、浴衣、、」
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