君と最後の夜の花

玄関を出た際は雲ひとつない、綺麗な青空だった。
明るい時間にちゃんと外に出たのは久しぶりかもしれない。
正しくは、出てはいたが、通勤時にちょっと出る程度で帰る頃には辺りは暗くなっていた。

あまりの気持ちの良い天候にめいっぱい空気を吸い込む。
今日は何かいい事がありますように。
考えもせずただなんとなくそんなことを願っていた。


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