君と最後の夜の花

そして約束の日に近付くまで、毎日彼の事を考え続けていた。
仕事も手に付かず、変わらない携帯の画面を何度も眺めては閉じてを繰り返した。

家に帰っては、あの浴衣を毎日ただ眺める。
日にちが経つにつれて真実を知りたかった私だったのに、真実を知るのが怖くなっている自分がいた。

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