君と最後の夜の花
考え出した途端涙が押し寄せてきてその場にしゃがみ込む。
結局、私はあの時出会った浴衣を着てきた。
悔いが残らないように。
髪も、メイクも普段よりも気合を入れて来た。
それなのに、こんな状態じゃ台無しだ。
やっぱり私は、この浴衣に見合う女にはなれないのかも。
いつもなら切り替えてすぐに他のことが出来るのに、今は立ち上がる気力すら湧いてこなかった。
ほんとに何してるんだろ、、恥ずかしすぎる。
そんな私の前に突然大きな影が覆いかぶさった。