君と最後の夜の花


その瞬間、目の前で色とりどりの光の花が夜空に咲き誇った。
キラキラとした花びら達は、まるで私たちを祝福するかのようだった。


数年前、彼の隣で初めて見たそれは痛くて、逃げ出したくて、一生忘れることの出来ない小さな芽。
でも今は、心地よくて、ずっとここにいたくて、幸せが産んだ永遠の夜の花になった。


きっと私はこの景色を金輪際忘れることは無い。
そして、私たちはこの『夜の花』を何年、何十年と「愛」というもので育てていくのだろう。



私が目を奪われるほど愛おしい、貴方という花にも。


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