浮気をした王太子はいりません。〜離縁をした元王太子妃は森の奥で、フェンリルパパと子供と幸せに暮らします。
27
誰かの結界にはいるとき、肌がピリピリすることが分かった。これはお父様とお母様に伝えないと。両親は面白いといって研究をはじめるだろう。
結界の中、精霊の地はルーレンズの森よりも、ひどく瘴気に覆われていた。なぜここが? ここは神聖な神の土のはず。私は乗ってきたホウキの高度をあげ、精霊の地すべてを見渡し、魔法で鑑定をした。
(え、ウソ。この精霊の土の下に巨大な魔力を感じる。だけどそれは生命体ではなく、何か大きな塊? だとすると核、魔石……)
土地の下に何かが眠っている。それが魔物だとすると、お父様の変異した魔石。私の魔物の核。
この仮説は正しかったとなる。その答えを知るために精霊たちが守る、この土を穢す(けがす)ことはできない。
(私が……精霊の地に入れてもらえるだけでも、ありがたいわ。はやく浄化しなくちゃ)
「えっと、シシからの手紙によると。この近くの、モコモコオオカミの村にいるのよね」
私は鑑定魔法をやめて、シシとチェルがいる村へと向かった。
たどり着いた、モコモコオオカミの村はシシの結界で守られていた。その結界は私たちが使う魔法式の魔法とは異なり、シシの魔力の力と生命力によって作られた結界。彼がどれほどの力を持つかわかる結界だ。
(いつ見ても、力強くてステキな結界だわ。……でも一晩はもったかもしれないけど、いま瘴気が溢れてしまったら、結界を張ったシシにまで影響してしまう)
私はホウキに乗ったまま杖をとりだし構えて、精霊の地すべてに、ありったけの魔力を使い浄化魔法を唱える。
「【この土に浄化の光を願う】」
私の下に巨大な魔法陣が現れて、精霊の地に浄化の光を降らした。シシは私の魔力を感じたのだろう、一軒のモコモコオオカミの家から、外に飛び出てきて、空をホウキで飛ぶ私を呼んだ。
「やっぱり、この魔力はアーシャだったか。――アーシャ! 魔力の出し過ぎだ、倒れてしまう!」
シシは、広い精霊の地すべての浄化をする私を止めた。そんな彼に私は「大丈夫」だと微笑む。
「シシ、私は平気よ。でも浄化が終わったら魔力が枯渇するかもしれないから、受け止めて欲しいわ」
「……クソッ、分かった。ぜったいに受け止める!」
「うん、ありがとう」
シシに任せて私は。私のすべての魔力を使用して、精霊の地すべての瘴気を浄化した。
結界の中、精霊の地はルーレンズの森よりも、ひどく瘴気に覆われていた。なぜここが? ここは神聖な神の土のはず。私は乗ってきたホウキの高度をあげ、精霊の地すべてを見渡し、魔法で鑑定をした。
(え、ウソ。この精霊の土の下に巨大な魔力を感じる。だけどそれは生命体ではなく、何か大きな塊? だとすると核、魔石……)
土地の下に何かが眠っている。それが魔物だとすると、お父様の変異した魔石。私の魔物の核。
この仮説は正しかったとなる。その答えを知るために精霊たちが守る、この土を穢す(けがす)ことはできない。
(私が……精霊の地に入れてもらえるだけでも、ありがたいわ。はやく浄化しなくちゃ)
「えっと、シシからの手紙によると。この近くの、モコモコオオカミの村にいるのよね」
私は鑑定魔法をやめて、シシとチェルがいる村へと向かった。
たどり着いた、モコモコオオカミの村はシシの結界で守られていた。その結界は私たちが使う魔法式の魔法とは異なり、シシの魔力の力と生命力によって作られた結界。彼がどれほどの力を持つかわかる結界だ。
(いつ見ても、力強くてステキな結界だわ。……でも一晩はもったかもしれないけど、いま瘴気が溢れてしまったら、結界を張ったシシにまで影響してしまう)
私はホウキに乗ったまま杖をとりだし構えて、精霊の地すべてに、ありったけの魔力を使い浄化魔法を唱える。
「【この土に浄化の光を願う】」
私の下に巨大な魔法陣が現れて、精霊の地に浄化の光を降らした。シシは私の魔力を感じたのだろう、一軒のモコモコオオカミの家から、外に飛び出てきて、空をホウキで飛ぶ私を呼んだ。
「やっぱり、この魔力はアーシャだったか。――アーシャ! 魔力の出し過ぎだ、倒れてしまう!」
シシは、広い精霊の地すべての浄化をする私を止めた。そんな彼に私は「大丈夫」だと微笑む。
「シシ、私は平気よ。でも浄化が終わったら魔力が枯渇するかもしれないから、受け止めて欲しいわ」
「……クソッ、分かった。ぜったいに受け止める!」
「うん、ありがとう」
シシに任せて私は。私のすべての魔力を使用して、精霊の地すべての瘴気を浄化した。