浮気をした王太子はいりません。〜離縁をした元王太子妃は森の奥で、フェンリルパパと子供と幸せに暮らします。
51
お父様とお母様から届いた荷物のチェックの後。
私は夕飯のしたくの時間まで、キッチンの食卓で、お父様からの手紙を辞書をみながら読んでいる。
シシはお昼寝から目を覚ましたチェルに、お爺ちゃんとお婆ちゃんから届いたオモチャ、お絵描きセット、お手紙セットを見せていた。チェルの瞳はキラキラ光り、嬉しそうにみつめた。
「パパ。これ全部、ボクのなの?」
「そうだよ。ちゃんと、お礼のお手紙を書こうね」
「うん! ボク、おじいちゃんとおばあちゃんにお手紙、書く!」
チェルはもらったお手紙セットを持ってきて、私の隣、子供用の椅子にちょこんと座った。食卓にお手紙セットをひろげて、少し興奮気味で話す。
「ママ、ボクもお手紙書くよ!」
「えらいわね。ママと一緒にお手紙を書きましょう」
「じゃ、ボクも、お礼の手紙を意地悪に書くかな」
反対側に座ったシシはニシシッと笑った。フェルリルのシシはいろんな言葉を知っているらしく、お父様に意地悪な手紙をよく書いて送っているみたい。お父様は、お父様で、シシからの手紙が届くのを楽しみに待っているらしい。
サラサラと、目の前で見たこともない文字を書くシシ。
その手紙を受け取るお父様に、私は嫉妬してしまう。
「お父様、ずるい。私も知らない言葉を知りたいわ。そうすればいろんな国の本が読める」
「いいよ。浄化の旅から戻ったら、ここに止まる必要はなくなる。家族でいろんな国を周り、面白い本を集めるのもいいんじゃないかな?」
「それ、いい案だわ。シシとチェルと一緒に、いままでに行ったことのない国々を回りましょう」
「うん、パパとママと一緒に行く」
私たち家族に、楽しみができた。
「お父様からの手紙が読めたわ……ありがとう。いつも心配ばかりかけていたのね」
ドラコーン文字のお父様からの手紙には。
【アーシャ、浄化の旅から無事に戻ることを祈る。あまり頑張りすぎないよう、シシ君と協力しなさい。送ってくれたジャム、砂糖漬け、ポプリの付与魔法は完璧だったよ。カルアも喜んでいた。気を付けて、終わったら家族で屋敷に遊びに来なさい】と書かれていた。
ありがとうローランお父様、カルアお母様、浄化の旅に行ってきます。旅が終わったら遊びにいきますね。と返信した。
シシからの手紙は難しかったらしく『旅が終わるまでに読んでおく』と書いてあり。チェルへの手紙には『チェル、何か欲しいものがあったら、遠慮せずジジとババに言うんだよ』と書いた手紙が早朝、魔法ポストに届いていた。
――旅支度が終わった私たちは。今日、浄化の旅に出ることにした。初めに向かうのは南の森だ。
家族おそろいの、魔物避けのローブを身につけて。
「シシ、チェル、荷物は持ったわね」
「うん。ボクのカバンと、ナナちゃんの付けたよ。あ、パパのポンポンも」
「ボクのポンポン?」
「ママがくれたの、パパのポンポン」
シシの毛を丸めて作った、お守りをチェルに渡した。
それを見て、シシは笑う。
「アーシャ、効果はないぞ」
「ううん、あるわよ」
「ボク、これ好きだよ」
力をいれ過ぎない、驚きの、浄化の旅が始まった。
私は夕飯のしたくの時間まで、キッチンの食卓で、お父様からの手紙を辞書をみながら読んでいる。
シシはお昼寝から目を覚ましたチェルに、お爺ちゃんとお婆ちゃんから届いたオモチャ、お絵描きセット、お手紙セットを見せていた。チェルの瞳はキラキラ光り、嬉しそうにみつめた。
「パパ。これ全部、ボクのなの?」
「そうだよ。ちゃんと、お礼のお手紙を書こうね」
「うん! ボク、おじいちゃんとおばあちゃんにお手紙、書く!」
チェルはもらったお手紙セットを持ってきて、私の隣、子供用の椅子にちょこんと座った。食卓にお手紙セットをひろげて、少し興奮気味で話す。
「ママ、ボクもお手紙書くよ!」
「えらいわね。ママと一緒にお手紙を書きましょう」
「じゃ、ボクも、お礼の手紙を意地悪に書くかな」
反対側に座ったシシはニシシッと笑った。フェルリルのシシはいろんな言葉を知っているらしく、お父様に意地悪な手紙をよく書いて送っているみたい。お父様は、お父様で、シシからの手紙が届くのを楽しみに待っているらしい。
サラサラと、目の前で見たこともない文字を書くシシ。
その手紙を受け取るお父様に、私は嫉妬してしまう。
「お父様、ずるい。私も知らない言葉を知りたいわ。そうすればいろんな国の本が読める」
「いいよ。浄化の旅から戻ったら、ここに止まる必要はなくなる。家族でいろんな国を周り、面白い本を集めるのもいいんじゃないかな?」
「それ、いい案だわ。シシとチェルと一緒に、いままでに行ったことのない国々を回りましょう」
「うん、パパとママと一緒に行く」
私たち家族に、楽しみができた。
「お父様からの手紙が読めたわ……ありがとう。いつも心配ばかりかけていたのね」
ドラコーン文字のお父様からの手紙には。
【アーシャ、浄化の旅から無事に戻ることを祈る。あまり頑張りすぎないよう、シシ君と協力しなさい。送ってくれたジャム、砂糖漬け、ポプリの付与魔法は完璧だったよ。カルアも喜んでいた。気を付けて、終わったら家族で屋敷に遊びに来なさい】と書かれていた。
ありがとうローランお父様、カルアお母様、浄化の旅に行ってきます。旅が終わったら遊びにいきますね。と返信した。
シシからの手紙は難しかったらしく『旅が終わるまでに読んでおく』と書いてあり。チェルへの手紙には『チェル、何か欲しいものがあったら、遠慮せずジジとババに言うんだよ』と書いた手紙が早朝、魔法ポストに届いていた。
――旅支度が終わった私たちは。今日、浄化の旅に出ることにした。初めに向かうのは南の森だ。
家族おそろいの、魔物避けのローブを身につけて。
「シシ、チェル、荷物は持ったわね」
「うん。ボクのカバンと、ナナちゃんの付けたよ。あ、パパのポンポンも」
「ボクのポンポン?」
「ママがくれたの、パパのポンポン」
シシの毛を丸めて作った、お守りをチェルに渡した。
それを見て、シシは笑う。
「アーシャ、効果はないぞ」
「ううん、あるわよ」
「ボク、これ好きだよ」
力をいれ過ぎない、驚きの、浄化の旅が始まった。