浮気をした王太子はいりません。〜離縁をした元王太子妃は森の奥で、フェンリルパパと子供と幸せに暮らします。
79
ご飯だよ、と起こす前に美味しい匂いを嗅ぎ、チェルが目を覚ます。浄化に魔力を使い、私もチェルも腹ペコだ。食事をいただく前にドワーフ達の状況を聞くと、シシは目覚めたドワーフ、まだ眠るドワーフがいると教えてくれた。
それは濃い瘴気を浴びてしまった、洞窟内のドワーフ達だろう。彼らは浄化が終わったとしても、普段の体調に戻るまで時間はかかる。
「だけど洞窟の中と住処の浄化は終わっているから、じきに目を覚ますと思うわ。体調が良くなる回復薬をシシに渡すから、それを体調がすぐれない、ドワーフ達が飲めば良くなると思う」
浄化の旅に出る前にマルスル草とローラル草で作った、回復薬がある。数を多めに作ってきたから、渡しても大丈夫だろう。
「ありがとう、アーシャ。食事が終わったら、ドワーフの長に回復薬を渡してくるよ」
「ええ、お願いするわ」
アイテムボックスからお皿と器を取り出して、チェルようにステーキを食べやすい大きさに切り、パンとスープを取り分けた。
「ママ、ありがとう。いただきます」
「いただきます。チェルたくさん食べなさい、デザートに苺のケーキもあるわよ」
「やった、苺のケーキ!」
苺のケーキの横に魔力回復する薬草を練り込んだ、クッキーも添えた。
ドワーフ達はまだ本調子ではなく、この食事はシシが近くの街まで行き買ってきたようだ。
「ありがとう、シシ。ごちそうさま」
「パパ、美味しかった。ごちそうさま」
「なかなか、美味かったな」
シシ、チェルとの食事が終わり、私は洞窟をもう一度みたいとシシに伝えた。それは今回、瘴気がもれた原因となる、ドワーフ達が掘った穴を確認したかった。ここの浄化が終われば、私たちは北の浄化へと向かう。
私たちが北に向かった後で、また洞窟から瘴気が発生してしまったら、すぐここへと戻れないかもしれない。今のうちに、穴の状態を確かめたいと話すと、この話にシシも賛成らしく頷いてくれた。
「わかった。この回復薬を渡すときに、ドワーフの長に許可を貰ってくるよ」
「シシ、ありがとう。チェル、歯磨きしましょう」
旅先で簡単に済ませられるようにと作った、塩とセージ、ミントをとかした液状の歯磨き。私はこの家の洗面所を借りて、チェルと一緒に歯を磨いた。
――さてと、シシが許可をもらって戻るまでチェルはナナちゃんへお手紙を書くといったので、私はアイテムボックスを開き薬などの荷物のチェックをはじめた。
(えーっと、ポーションと魔法回復のポーションはまだありそうね。出る前にたくさん作っておいてよかった。それに、ここまでに大きなケガ、病気もなくてよかったわ)
部屋で荷物を開けて、薬と、食料品のチェックをしていた。コンコンコンと扉を叩き「アーシャ、チェル」と、シシが部屋に入ってきて、
「ドワーフの長から許可を貰ったから、洞窟に行こうと思うけど、準備はいい?」
と伝えた。
「ええ、準備が終わっているわ。チェルもお手紙いい?」
「うん、書けたよ」
いまから洞窟へ向かうため、少しでも瘴気耐性が高くなる、子フェルリルになったチェルを抱っこして、シシと一緒に外へ出ると、そこに。
「よっ、シシ嫁とチェル、また会ったな」
手に枝を持った、エルフの長アギがいた。
それは濃い瘴気を浴びてしまった、洞窟内のドワーフ達だろう。彼らは浄化が終わったとしても、普段の体調に戻るまで時間はかかる。
「だけど洞窟の中と住処の浄化は終わっているから、じきに目を覚ますと思うわ。体調が良くなる回復薬をシシに渡すから、それを体調がすぐれない、ドワーフ達が飲めば良くなると思う」
浄化の旅に出る前にマルスル草とローラル草で作った、回復薬がある。数を多めに作ってきたから、渡しても大丈夫だろう。
「ありがとう、アーシャ。食事が終わったら、ドワーフの長に回復薬を渡してくるよ」
「ええ、お願いするわ」
アイテムボックスからお皿と器を取り出して、チェルようにステーキを食べやすい大きさに切り、パンとスープを取り分けた。
「ママ、ありがとう。いただきます」
「いただきます。チェルたくさん食べなさい、デザートに苺のケーキもあるわよ」
「やった、苺のケーキ!」
苺のケーキの横に魔力回復する薬草を練り込んだ、クッキーも添えた。
ドワーフ達はまだ本調子ではなく、この食事はシシが近くの街まで行き買ってきたようだ。
「ありがとう、シシ。ごちそうさま」
「パパ、美味しかった。ごちそうさま」
「なかなか、美味かったな」
シシ、チェルとの食事が終わり、私は洞窟をもう一度みたいとシシに伝えた。それは今回、瘴気がもれた原因となる、ドワーフ達が掘った穴を確認したかった。ここの浄化が終われば、私たちは北の浄化へと向かう。
私たちが北に向かった後で、また洞窟から瘴気が発生してしまったら、すぐここへと戻れないかもしれない。今のうちに、穴の状態を確かめたいと話すと、この話にシシも賛成らしく頷いてくれた。
「わかった。この回復薬を渡すときに、ドワーフの長に許可を貰ってくるよ」
「シシ、ありがとう。チェル、歯磨きしましょう」
旅先で簡単に済ませられるようにと作った、塩とセージ、ミントをとかした液状の歯磨き。私はこの家の洗面所を借りて、チェルと一緒に歯を磨いた。
――さてと、シシが許可をもらって戻るまでチェルはナナちゃんへお手紙を書くといったので、私はアイテムボックスを開き薬などの荷物のチェックをはじめた。
(えーっと、ポーションと魔法回復のポーションはまだありそうね。出る前にたくさん作っておいてよかった。それに、ここまでに大きなケガ、病気もなくてよかったわ)
部屋で荷物を開けて、薬と、食料品のチェックをしていた。コンコンコンと扉を叩き「アーシャ、チェル」と、シシが部屋に入ってきて、
「ドワーフの長から許可を貰ったから、洞窟に行こうと思うけど、準備はいい?」
と伝えた。
「ええ、準備が終わっているわ。チェルもお手紙いい?」
「うん、書けたよ」
いまから洞窟へ向かうため、少しでも瘴気耐性が高くなる、子フェルリルになったチェルを抱っこして、シシと一緒に外へ出ると、そこに。
「よっ、シシ嫁とチェル、また会ったな」
手に枝を持った、エルフの長アギがいた。