浮気をした王太子はいりません。〜離縁をした元王太子妃は森の奥で、フェンリルパパと子供と幸せに暮らします。
90(ルールリアとロローナ)とシシ、アーシャ、チェル
僕たちは瘴気を浄化するため、滝の街近くのマキロの森に来ている。オオトカゲの魔物と瘴気が見え、馬車に乗る聖女ロローナを呼んだ。
ロローナが魔吸い石のランタンを持って、馬車が降りたすぐ。騎士団、近衛騎士、領地騎士、僕とロローナを音もなく、どこからか飛んできた大炎(たいえん)が襲った。
「え? きゃあ――!」
「ロローナ、早く馬車に戻れ! 他のものは大炎から逃げろ!」
「お前ら、ルールリア王太子殿下、ロローナ様を守れ!」
「ルールリア様、ロローナ様、私達の後ろにお隠れください!」
「ああ、森の神が怒りを表した。街まで逃げろ――!!」
しかし炎のスピードから逃げきれず、みんなは炎に襲われる。もうダメだと死を予感したが、襲ってきた大炎はルールリア王太子殿下達を飲み込んだが、熱くなく通り過ぎて消えた。
「なんだ? 大炎に襲われたはずなのに、どこも火傷も傷も負っていない。いまの炎はなんだったのだ……」
「そこにいた、魔物のオオトカゲもいない……」
「団長、幻影でしょうか?」
「ルールリア様大変です! ロローナ様の姿がどこにもありません」
「なに、ロローナがいない?」
自分、騎士団、近衛騎士、領地騎士の姿はあるが――魔吸い石のランタンを持っていた、ロローナの姿だけが消えていた。
マキロの森の近くの原っぱで私たちはテントの中で、シシに包まれて、まったりお昼寝をしていた。そのとき。マキロの森の方角から、とてつもない魔力を感じて目を覚ました。
(今の魔力、シシ、私と同格の魔力量だったかも)
「シシ、マキロの森で何か起きたわ」
「……んーん、そうだな」
「パパ、ママ……怖い」
怖がるチェルを抱っこしたままで、歯切れのない言葉と森を見てため息をつくシシ。今回も彼は何か知っていそうだ。
ロローナが魔吸い石のランタンを持って、馬車が降りたすぐ。騎士団、近衛騎士、領地騎士、僕とロローナを音もなく、どこからか飛んできた大炎(たいえん)が襲った。
「え? きゃあ――!」
「ロローナ、早く馬車に戻れ! 他のものは大炎から逃げろ!」
「お前ら、ルールリア王太子殿下、ロローナ様を守れ!」
「ルールリア様、ロローナ様、私達の後ろにお隠れください!」
「ああ、森の神が怒りを表した。街まで逃げろ――!!」
しかし炎のスピードから逃げきれず、みんなは炎に襲われる。もうダメだと死を予感したが、襲ってきた大炎はルールリア王太子殿下達を飲み込んだが、熱くなく通り過ぎて消えた。
「なんだ? 大炎に襲われたはずなのに、どこも火傷も傷も負っていない。いまの炎はなんだったのだ……」
「そこにいた、魔物のオオトカゲもいない……」
「団長、幻影でしょうか?」
「ルールリア様大変です! ロローナ様の姿がどこにもありません」
「なに、ロローナがいない?」
自分、騎士団、近衛騎士、領地騎士の姿はあるが――魔吸い石のランタンを持っていた、ロローナの姿だけが消えていた。
マキロの森の近くの原っぱで私たちはテントの中で、シシに包まれて、まったりお昼寝をしていた。そのとき。マキロの森の方角から、とてつもない魔力を感じて目を覚ました。
(今の魔力、シシ、私と同格の魔力量だったかも)
「シシ、マキロの森で何か起きたわ」
「……んーん、そうだな」
「パパ、ママ……怖い」
怖がるチェルを抱っこしたままで、歯切れのない言葉と森を見てため息をつくシシ。今回も彼は何か知っていそうだ。