しるべ
「さぁ。さぁ。」
スコットがラム酒入りのホットミルクを
浩介の前に置いた。
「ラム酒入り。温まりますよ。」
スコットは浩介の手を取り
ホットミルクのコップを持たせた。
冷たくなった浩介の手が
じんわりと温まった。
スコットは山城と楓にも
ホットミルクを渡した。
飲んだホットミルクに
少し救われた。
「大事なことは気持ちを
落ち着かせて話しましょ。
佳乃子はもう一杯いる?」
佳乃子がスコットに
「貰おうかしら」と話す。
「OK!」とスコットは
キッチンに入っていった。
浩介は何口か飲むと
身体も温まり心が落ち着いた。
ーーこんな時にも2人の姿を見てちくりとする。
情け無い男だ。
俺に出来ることは正直に
説明することだ。
浩介はコップを机に置くと
封筒から書類を数枚出した
「今日は皆さん、ご迷惑をおかけしました。」
深々とソファーで頭を下げた。
茶封筒から母子手帳を出した。
浩介は最初のページを捲ると出産予定日を指差した。
「私が聞いていた予定日と
1ヶ月違っていたことが鑑定を
お願いするきっかけの一つでした。
気付いたのは出産した日。」
「出産日は私が聞いていた予定日だと
早産でしたので産科医に
このまま出産して良いのかと質問し、
その時に産科医から正しい出産日を
教えてもらいました。」
次に出したのは
浩介と柊斗のDNA親子鑑定報告書だった。
検査日付は柊斗が生まれた年になっている。
父親の疑惑がすでに早いの時点で
持たれたことがわかる。
報告書の結果欄には
『コウヘイサカクラは
シュウトサカクラの生物学上の父親ではない』
と文字が並んでいる。
スコットがラム酒入りのホットミルクを
浩介の前に置いた。
「ラム酒入り。温まりますよ。」
スコットは浩介の手を取り
ホットミルクのコップを持たせた。
冷たくなった浩介の手が
じんわりと温まった。
スコットは山城と楓にも
ホットミルクを渡した。
飲んだホットミルクに
少し救われた。
「大事なことは気持ちを
落ち着かせて話しましょ。
佳乃子はもう一杯いる?」
佳乃子がスコットに
「貰おうかしら」と話す。
「OK!」とスコットは
キッチンに入っていった。
浩介は何口か飲むと
身体も温まり心が落ち着いた。
ーーこんな時にも2人の姿を見てちくりとする。
情け無い男だ。
俺に出来ることは正直に
説明することだ。
浩介はコップを机に置くと
封筒から書類を数枚出した
「今日は皆さん、ご迷惑をおかけしました。」
深々とソファーで頭を下げた。
茶封筒から母子手帳を出した。
浩介は最初のページを捲ると出産予定日を指差した。
「私が聞いていた予定日と
1ヶ月違っていたことが鑑定を
お願いするきっかけの一つでした。
気付いたのは出産した日。」
「出産日は私が聞いていた予定日だと
早産でしたので産科医に
このまま出産して良いのかと質問し、
その時に産科医から正しい出産日を
教えてもらいました。」
次に出したのは
浩介と柊斗のDNA親子鑑定報告書だった。
検査日付は柊斗が生まれた年になっている。
父親の疑惑がすでに早いの時点で
持たれたことがわかる。
報告書の結果欄には
『コウヘイサカクラは
シュウトサカクラの生物学上の父親ではない』
と文字が並んでいる。