しるべ
浩介は大体の察しはついているよう
少し黙ってから口を開いた。
「ありがとうございます。
一旦持ち帰りますが。
厚かましい話なんですが、
今後こちら結果の方を預かって
頂けませんでしょうか?」
「そうですね。
私は佳乃子の代理人なので難しいかと思いますが、
良い弁護士を紹介いたしますのでそちらで。」
「それはありがとうございます」
浩介が深々と頭を下げた。
「これで、財産分与などは決まりましたので
浩介さんにこれ以上お願いすることはありません。
佳乃子には後ほど、体調を見て伝えます。」
「ありがとうございます。
佳乃子と子ども達をよろしくお願いします。」
また深々と頭を下げた。
「顔をあげてください。
まだまだこれからでしょ。
頑張ってください。」
山城は明るくそう言って、
浩介の背中をパンパンと叩いた。
浩介はドアの前でまた頭を下げると山城達に見送られながら事務所を出た。
浩介の姿が見えなくなると、ドアを閉めた。
山城はふーっと一息ついて
「さてと」と言うと浩介が座っていた椅子の後ろ、
パーテーションに向かって大きな声で話しかけた。
「すまんなー。
来客を忘れちゃっててさー。
ほんとお待たせしちゃったね。
コーヒー冷めちゃった?」
少し黙ってから口を開いた。
「ありがとうございます。
一旦持ち帰りますが。
厚かましい話なんですが、
今後こちら結果の方を預かって
頂けませんでしょうか?」
「そうですね。
私は佳乃子の代理人なので難しいかと思いますが、
良い弁護士を紹介いたしますのでそちらで。」
「それはありがとうございます」
浩介が深々と頭を下げた。
「これで、財産分与などは決まりましたので
浩介さんにこれ以上お願いすることはありません。
佳乃子には後ほど、体調を見て伝えます。」
「ありがとうございます。
佳乃子と子ども達をよろしくお願いします。」
また深々と頭を下げた。
「顔をあげてください。
まだまだこれからでしょ。
頑張ってください。」
山城は明るくそう言って、
浩介の背中をパンパンと叩いた。
浩介はドアの前でまた頭を下げると山城達に見送られながら事務所を出た。
浩介の姿が見えなくなると、ドアを閉めた。
山城はふーっと一息ついて
「さてと」と言うと浩介が座っていた椅子の後ろ、
パーテーションに向かって大きな声で話しかけた。
「すまんなー。
来客を忘れちゃっててさー。
ほんとお待たせしちゃったね。
コーヒー冷めちゃった?」