しるべ
楓と梓はあの日から約2ヶ月の間、
交代か一緒に実家で佳乃子の世話をしていた。
どちらも実家からだと仕事場が遠くなるが、
佳乃子の元から仕事に向かった。
日中は隣の都さんが家にきて、
佳乃子の様子を見ていてくれた。

初めの2週間は佳乃子は寝込むことが多く、食欲も無く、2人は心配していた。
都さんに頼んで、梓と楓の3人のグループLIME
を作ってもらって日中の様子を教えてもらっていた。

楓は佳乃子の食欲に合わせてスイーツや惣菜のお土産を持って帰って来た。
梓は佳乃子の体調を見ながら1日あった出来事を楽しく聞かせた。
隣の都さんも美味しいおやつを持って遊びに来てくれていた。

その佳乃子が少しずつ部屋から出てこれるようになり
リビングのソファーに座って2人の帰りを待つ佳乃子を見た日は楓も梓も喜んだ。

今までのようにお昼は佳乃子がキッチンに立つこともあるが
梓や楓がいる休みに日はまだお客様状態で座っててと言われる。

先週の休日には楓が美味しいパエリアを作ってくれた。
それに対抗して梓はタコライスを作ろうとしているがだいぶと苦戦している。
< 55 / 103 >

この作品をシェア

pagetop