プレイボール
2章
ブルブルルル アラーム型腕時計が震える。
僕はゆっくりと起き上がる。まだ朝の5時だ。
2人を起こさないようにそっと着替えて外へ出る。
朝のランニングだ。これも毎朝欠かさない。
朝食までみっちり走り込む。
と言っても敷地からは出られないからグラウンドの周りをひたすら走る。
朝日が昇っていくのが気持ちがいい。
僕は走りながら昨日の出来事を考える。
あまり時間を無駄にしたくない僕は今できる最大限のことについて考える。
まずは図書室へ行って、この学校のことと、西村先生について調べる。
それから学校に転校のことを告げて、願書をとり寄せてっと。
佐々木監督へは8月にもう一度お願いするとして、9月から橘高校か。
そんなことを考えていたら1時間近くも経っていた。
走り込んでいると流石に息が上がってくる。
クールダウンをしながら宿舎に戻り、朝のシャワーを浴びる。
さっぱりして出てきたところに仁太に出くわした。
「やあ、一郎くん、今から朝食なら一緒にどう?」
まったく、狙ってるんじゃないよなっていうくらい食事で一緒になることが多い。
「ああ、いいよ。」
僕はそう言って仁太と並んで食堂へ向かう。
朝食のメニューをとって2人していつもの窓際の席で食べる。
少し早いせいかまだそんなに食堂は混雑していない。
「ねえ、一郎くん、野球部を作る決意はできた?」
ふいに仁太が声をかけてきた。
僕はあっけに取られていう。
「まだそんなこと考えてたのかよ。僕は転校することに決めたよ。中学時代の恩師にも、もう話したし。」
なんでもないように言ってから食事をとる。
仁太は悲しそうな顔をするが何も言わない。
そういえば、仁太もこの学校を辞めて転校することに対してとても驚いてたっけ。
ちょうど良い機会だから聞いてみるか。
「なあ、仁太、僕がこの学校を辞めて転校を考えているって昨日言ったとき、とても驚いていたよな。
あれはどういう意味だ?単純に転校が珍しいから?
桜木高校がそれなりに偏差値が高くて、推薦もいるような進学校というのは分かったけど、それだけ?
それとも他に理由があるのか?昨日、いろんなに人に言われてさ。」
何気なく聞いてみたのだが、仁太はさっきまでの顔とはうって変わって驚きの顔になっている。
「ええっ、一郎くん、この学校のこと本当に、何も知らないんだね。4月の学校オリエンテーション出席していたよね?」
「悪い、オリエンテーションはあまり聞いていなかったんだ。野球部が廃部になったって聞いてそれどころじゃなくて。
それに、全然授業に入らずにずっと世間話のようなことしてたし。
ちょっと気になったから、朝食が終わったら早めに学校に言って図書室に行って調べようと思って。」
僕は弁明する。
「はは、一郎くんらしいね。僕も図書室について行ってあげるよ。」
そう仁太はいうが僕としてはありがたい。
さっさと食事を終えた2人は荷物をまとめて玄関でまた合流する。
僕はゆっくりと起き上がる。まだ朝の5時だ。
2人を起こさないようにそっと着替えて外へ出る。
朝のランニングだ。これも毎朝欠かさない。
朝食までみっちり走り込む。
と言っても敷地からは出られないからグラウンドの周りをひたすら走る。
朝日が昇っていくのが気持ちがいい。
僕は走りながら昨日の出来事を考える。
あまり時間を無駄にしたくない僕は今できる最大限のことについて考える。
まずは図書室へ行って、この学校のことと、西村先生について調べる。
それから学校に転校のことを告げて、願書をとり寄せてっと。
佐々木監督へは8月にもう一度お願いするとして、9月から橘高校か。
そんなことを考えていたら1時間近くも経っていた。
走り込んでいると流石に息が上がってくる。
クールダウンをしながら宿舎に戻り、朝のシャワーを浴びる。
さっぱりして出てきたところに仁太に出くわした。
「やあ、一郎くん、今から朝食なら一緒にどう?」
まったく、狙ってるんじゃないよなっていうくらい食事で一緒になることが多い。
「ああ、いいよ。」
僕はそう言って仁太と並んで食堂へ向かう。
朝食のメニューをとって2人していつもの窓際の席で食べる。
少し早いせいかまだそんなに食堂は混雑していない。
「ねえ、一郎くん、野球部を作る決意はできた?」
ふいに仁太が声をかけてきた。
僕はあっけに取られていう。
「まだそんなこと考えてたのかよ。僕は転校することに決めたよ。中学時代の恩師にも、もう話したし。」
なんでもないように言ってから食事をとる。
仁太は悲しそうな顔をするが何も言わない。
そういえば、仁太もこの学校を辞めて転校することに対してとても驚いてたっけ。
ちょうど良い機会だから聞いてみるか。
「なあ、仁太、僕がこの学校を辞めて転校を考えているって昨日言ったとき、とても驚いていたよな。
あれはどういう意味だ?単純に転校が珍しいから?
桜木高校がそれなりに偏差値が高くて、推薦もいるような進学校というのは分かったけど、それだけ?
それとも他に理由があるのか?昨日、いろんなに人に言われてさ。」
何気なく聞いてみたのだが、仁太はさっきまでの顔とはうって変わって驚きの顔になっている。
「ええっ、一郎くん、この学校のこと本当に、何も知らないんだね。4月の学校オリエンテーション出席していたよね?」
「悪い、オリエンテーションはあまり聞いていなかったんだ。野球部が廃部になったって聞いてそれどころじゃなくて。
それに、全然授業に入らずにずっと世間話のようなことしてたし。
ちょっと気になったから、朝食が終わったら早めに学校に言って図書室に行って調べようと思って。」
僕は弁明する。
「はは、一郎くんらしいね。僕も図書室について行ってあげるよ。」
そう仁太はいうが僕としてはありがたい。
さっさと食事を終えた2人は荷物をまとめて玄関でまた合流する。