星に願いを...
1996年10月
【1996年10月深夜】

――火事が起きたのは、その日の夜だった。
美羽達が寝た真夜中だった。
外は真っ暗で、空には満天の星空だった。


美羽は、ある変化に気付き目を覚ました・・・

(くさい・・・)

それは、ガスの臭いだった。
両親の部屋と兄の部屋は、2階にあるが、誰もこの臭いに気付いていないようだ・・・
美羽は不審に思い、両親の部屋に向かおうとしていた・・・

「おとーさん?おかーさん・・・」

美羽は、廊下をわたって階段を降りようとしたとき・・・

「・・・!?」

そこには、真っ赤な世界が広がっていた。
階段の一番上からでも分かるぐらいまで迫ってきている・・・

「おとーさんっ!?おかーさん!?」

美羽はパニックになりながらも、兄といつも遊んでいたことを思い出していた・・・
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