夏の砂浜で、私はあなたと線香花火みたいな恋をした
さっきは疲れてたからあんなに汚い感情になったんだって考えたけど、明らかに違った。



本当は疲れてたからじゃなくて、大切で大好きな先輩たちと引退試合にでられなかったことが、悔しかったんだ。


高3の先輩たちにとって、あれが最後の試合。

高2の私が先輩を差し置いて試合に出ることが発表された時は戸惑ったし、先輩に申し訳無さを感じていた。
 

そんな私に先輩は『私の分もやってこいよっ!』って、泣きそうな顔で笑いながら、言ったんだ。



そしたら、申し訳ないなんて思っていることが恥ずかしくなって


『絶対優勝してきます』


って、出来もしない宣言しちゃったんだっけ?





あぁ、本当に馬鹿なことしたなぁ

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