夏の砂浜で、私はあなたと線香花火みたいな恋をした
当たり前だ、私は聖人じゃないんだから。

アイツのせいで3年生の引退試合に出られなくなってしまったじゃないか。


せっかく私は2年生の中で選抜メンバーに選ばれて引退試合にも出させてもらえるようになったのに、この怪我ではどう頑張っても完治する頃には先輩も部活を引退している。




それにここは退屈だ。

私が入院した病棟は小児科で病室をでても小さい子ばかりで楽しくない。



入院一日目や二日目は友達や部活の仲間がお見舞いに来てくれたのに、みんな忙しいからか今日は誰一人としてきてくれない。

せっかくの夏休みだって言うのに外にもいけない。





「あぁ、暇だな…」




「暇なの?それなら私とお話しよう」



急に病室の扉をガラッと開ける音が聞こえた



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