夏の砂浜で、私はあなたと線香花火みたいな恋をした
未来もきっと頭に血が上っていたんだろうけど私も寝起きで喧嘩腰で話しかけられたとなるとついついカッとなってしまった。


どうしても寝坊しただけであそこまで怒らなくても…という気持ちがあって素直に未来を追うことができない。

といっても私は私で骨折しているわけだから追いかけるのはなかなかに難しいけど。



昨日仰々しく足を固定していたギプスのようなものは外されたけど絶対安静命令は解けていない。


それを無視してまで一方的に怒ってきた未来を追うほど私は大人じゃないんだ。



昨日未来のことを誰よりも知り尽くすなんて宣言したくせにもう喧嘩するとか、私ってほんと子供っぽいな



「失礼しまーす!花火ちゃん新札の事故んだよ」




自己嫌悪に陥っていると山田さんが診察に来た。





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