おりの中、狂った愛を、むさぼり合う
「さすがカシラ、集めるのはイイ女ばっかりだ。あの人は活きがいいのが好きだから可愛がられるぜ、ありがたく思えよ。ほら行くぞ、カシラがお待ちだ」
「え、ちょっと待っ……!」
「チッ」
抵抗を見せた途端、場の空気が変わる。
男が苛立ったのだと、すぐに分かった。
予備動作なく男が肘を引いたかと思えば。空を切り裂き、真っすぐ伸びる。目指す先は、私のお腹。
(私を気絶させる気だ――!)
頭では分かっても、拳から免れる反射神経がない。だから男の拳がお腹に食い込む覚悟をした、
その時だった。
「お前も〝今から俺に〟可愛がられるんだぜ。
ありがてぇだろ?
ほら、さっさと逝けよ。
地獄がお待ちだ」