おりの中、狂った愛を、むさぼり合う
そうして――ミミとの同居生活が初まった。ミミの扱い方が分かってからは、それなりに飽きない日々だった。
ミミから容赦なく迫られたり、たまに応えたり。だけど構ってばかりもいられず、【М】を遂行するためには調査も準備も必要だった。
「ミミ、今日は帰らないから」
「お仕事ですか?」
「んーん。女」
「……了解です」
明らかに声のトーンが下がるミミ。そんな彼女に「これから紫吹を倒すために俺が命を張れる方法を探してくる」なんて本音、言えるわけがない。
それに……遅かれ早かれ、決別するんだ。俺は死んで、ミミは生きる。それなのに、深い関係になってどうする。
ミミは俺を慕っている。
だけど、どうせ高校生だ。まだ子供だ。
大人への恋はその内に飽きるだろう。一種の火遊びみたいなもんだ。熱が冷めたら家を出るに決まってる、って。
そうタカをくくっていたのに――
「咲人さん、大好きです!」
この言葉は、日を追うごとに。
ミミの口から多く出るようになった。