おりの中、狂った愛を、むさぼり合う

「じ、自分で食べられます……!」

「食べないから、こうしている。早く口を開けろ。無理やり突っ込まれたいなら別だが」

(ひぃ!怖すぎる!)


心なしか、紫吹の声が徐々に低くなっている気がする。これ以上に拒否すると、すぐにでも攫われれそうだ。

仕方ないので、震える口をゆっくり開ける。そして紫吹の持つスプーンが私に近づいた、

その時だった。


「うっまそー。いただきまーす」


ぱくん。
口にしたのは、なんと――


「うわ、あっま。ミミちゃん、なんで甘い×甘いのチョイスにすんのよ。もうちっとバランス考えてくんね?」

「ひ、飛鷹さん⁉」


いつもの窮屈そうなサスペンダーを体にまとっている飛鷹さん。顔には、相変わらずニコニコ笑顔がうかんでいる。


「ミミちゃんが俺にメールくれるなんて、嬉しいねぇ。飛んできちゃったぜ」

「え、私、咲人さんに……あぁ!間違ってる!

でも飛鷹さん、どうしてココが分かったんですか?店名を打たなかったのに」

「いやあ、腐れ縁の賜物よ。ある人の受け売りってこと」

「?」

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