おりの中、狂った愛を、むさぼり合う


サングラスの向こうに鎮座した紫吹の目の鋭さに、シャキンと背中が伸びる。


「い、いいい、いただきます!」


一秒の猶予もないと悟った後、次から次にアイスを口へ運んだ。

〝冷たい〟の連続に、頭がキーンとなる。
うぅ、アイスはゆっくり食べる派なのに……!


苦悶の表情を浮かべていると、飛鷹さんが「なぁなぁ」と私の肩を叩く。


「食べれねーんだったら、俺がもらってやろうか?もちろん口移しで」

「遠慮します」

「そう拒否すんなって。だって俺らさ、


深ぁいキスした仲じゃん?」


飛鷹さんからしたら、ただ懐かしんで言っただけなんだろうけど。


「ミミちゃんのチチも触ったし」


恥ずかしがる私を見て、面白がっただけなんだろうけど。


「ミミちゃんったら、あっけなく果て……。
あーらら」


今、このタイミングで言うべきじゃなかった。
なぜなら――


「へぇ。今の話、詳しく聞かせてもらおうか」

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